Spanking Old Books
抜粋


【アリスの人生学校】 ピェ−ル・マッコルラン著(サディ・ブラッケイズ) 吾妻新・訳 昭和二十八年発行
 奇譚クラブ臨時増刊号
−継母の楽しみ−



アリスは椅子にむかってかがみこんだ。すると、青い毛織のスカートの下から、みごとに発育した尻が、人の心をとろかすような悩ましい曲線を描いて突き出る形になった。ふるえる指で彼女はスカートをかかげたが、ずり落ちたのでまたやり直さねばならなかった。ペチコートをまくりあげると、形のいいふくらはぎに食いこんだストッキングと、レースのふち飾りのついたキッチリした下穿があらわれた。それは臀部に合せてつくられたものではないが、うしろむきに突き出したポーズと堅く締めつけたコルセットのおかげで、はちきれんばかりムッチリとなっていた。


「下穿のボタンをおはずし
――

「おお、お母さま! 
……そんなこと、あんまり……

だが彼女は服従した。それは、ひとつには彼女のもって生れた従順な性質と、いまひとつは手きびしい教育のためだった。どんなに狂暴な扱いを受けようと、ちょっとでも反抗したら即座に罰せられ、その反抗を封じられてしまうのだ。
彼女は観念してボタンをはずした。スカートがまたずりおちた。ルグリヨン夫人は癇癪を起して足踏みした。
スカートは腰のあたりで丸められ、下穿は雪のように足元に落ちた。シュミーズは注意ぶかく両脚にはさんで、すこしでも臀部のかくれるようにした。

「そら、シュミーズもまくるんだよ。お前は私の鞭打のやりかたをよく知っているじゃないか」


アリスは脚の間からシュミーズを引きだして細い紐みたいに丸め、スカートと一緒に片手で握った。もう一方の手は椅子をつかんで、からだを支えた。
すると、アリスの顔の正面にいたブードミアン夫人は立ち上って、彼女のうしろに廻り、ソファに腰をおろした。そのためにチャーミングなお尻の二つの半球をじっくりと観賞できることになった。絹のように滑らかなその尻は、かぎりなく浅間しい前屈みの姿勢によって、うっとりとする曲線を描き、神聖な箇所にほのぼのとした影をつくっていた。

たしかにアリスの肉体はすばらしかった。十分に成熟した臀部は豊かで、ふっくりとして、しかも引きしまっていた。その輝くばかりの白さと美しさは、いま彼女を責めようとしている女と、それを味わおうと片唾をのんでいる女に挑戦していた。そして、彼女自身の意志とはなんのかかわりもない、この青春の勝利が二人の女に羨やみと嫉妬を燃え立たせ、いっそう嗜虐的にしたのはまったく不幸な事実だった。

挿絵画像1 挿絵画像2 挿絵画像3


−小間使の折檻−

ついにマリアは打つのをやめた。彼女は前に垂れさがった髪をかきあげ、乗り心地のいい馬からおりて、うしろ手を解いてやった。

「もういいわ、お嬢さん、折檻は終ったのよ。はやく下穿を穿きなさいよ。
……そんな恰好でお尻を丸出しにしていて、羞かしくないの?」

だが、イザベルは羞かしくなかった。もっとも辛い部分まで曝けだしてこんなに永い間もてあそばれた今となっては、いそいでかくす必要がどこにあろう! よろめく足でゆっくり立ち上ると、彼女は両手で顔を掩った。そして指の間からちらッと相手を眺めて、つぶやいた。

「じぶんで脱がしたんだから、穿かせるのもやってちょうだいよ」

「ええ、いいわ。じゃあ、こっちへいらっしゃい」


マリアは奇妙な笑いをうかべて答えた。
イザベルが近づくと、小間使はうしろにまわって、床にひざまづき、足首にからんでいる下穿を取って引き上げようとした。そのとき、故意か偶然か、イザベルが急に前屈みになったので、尻は激しい勢いで鼻にぶつかり、不意をくらって彼女はあおむけにひっくりかえった。

イザベルはいきなり笑いだした。輝くばかりに澄んだ、明るい、楽しそうな声だった。それから自分が下穿を上げ、紐をしめ、起き直ったマリアに顔を近づけて、じっとその眼をみつめて微笑した。

その微笑のなかには、どんなふしぎな変化が、いざないが秘密の想いがこめられていたのだろうか? マリアはその微笑をみると、サッと髪の付根まで紅くなった。
一言も云わずに、イザベルはじぶんの部屋に駆けこんだ。……一二度ふりかえって、マリアがついてくるかどうかをうかがいながら。
マリアはついてきた。階段を上って、ドアの内側に立ちどまり、わざと慎み深そうに睫毛を伏せて言った。

「お嬢さん、もしあなたが、あたしにさせたいなら、……痛むところを洗滌剤で洗ってあげたいんですけど……

「ええ、してもらうわ、おバカさん」イザベルは答えた。


「でも、いまじゃないわ。こんどまた、私を打ったときにね。その代り、たのむから、もう少し柔くぶってよ。お前の掌はとっても強くって、あれじゃ傷ついちゃうわ」

それから、二人は顔を見合わせた。そして、いたずらっ児みたいに、大きな声で、笑いだした。




【処女調教】ジ−ン・マ−ティネット著 門部久・訳 フランス書院 昭和六十一年発行
 −羞恥きわめる尻肉−


「なにをしてるんだい? お尻から手をどけるのよ・・・はやく、スカ−トをおろして・・・・・だめだったら! なぜパンティをあげるの? そのままで、こっちにおいで!」 

  お尻の痛みがなくなると、オデットの胸に激しい羞恥が溢れてきた。オデットは屏風の陰から出まいと頑張ったが、それもはかない抵抗だった。

 すかさず、家庭教師は、したたかお尻を叩いてから、屏風のそとに突き出した。

そのはずみでオデットは、友達がいる部屋の真ん中によろけでた。スカ−トがお尻を隠しているとはいえ、膝にパンティをひっかけた恥ずかしい姿ですすり泣いている。

オデットは十七歳の少女だ。それでも可愛らしい乳房は大人なみに盛りあがり、ふっくらと豊かなお尻だって、誰が見ても成熟した女性そのものだった。

  そんな発育しきったふくらみに、子供のようなお仕置きがくわえられたのだ!

  ああ、お尻・・・・オデットにとって、この言葉は、いつでも手のひらや鞭で叩かれるべき場所を意味するがゆえに、いまわしい呪うべき存在だった。あんなにやわらかく、今朝までは純白だったお尻も、いまは傷だらけで真っ赤に染めあげられている。そう思うと、オデットは狂おしく羞恥に身もだえた。




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