☆老紳士と娘☆
運命の終焉 |
それ以来、わたしはお仕置きの口実を見つけるたびに、娘のお尻をたっぷりと折檻した。 膝の上は、老体にこたえるので、いろんなポーズを取らせてやった。娘は決して抗わず、わたしの言いつけたとおりの姿勢をとった。 掌も腫れてしまうが、道具は使わなかった。若い新鮮な膨らみに接触できる悦びを、自らに断ちたくはなかった。 晩年期のわたしは、まるで夢の中にいるように幸福だった。 しかし、この楽しみにピリオドを打たねばならない運命がやって来た。
わたしは、娘の部屋で葉巻を吸いながら、いつものようにお仕置きの口実を考えていた。 そのとき、娘はバスルームでシャワーを浴びていた。 バスルームから出てくれば、素っ裸で部屋にはいってくることはわかっていた。もう最近では、わたしの前でも平気だったのだ。
そして、彼女の机の引出しまで開けて、ネタを探していたのだ。
娘はまだ幼く、十二歳くらいのときのようだった。そして、かわいい少女を挟んで両親の姿があった。
その時だった!
わたしは驚愕した。全身が打ち震え、心臓は張り裂けんばかりだった。 そして、老婆から目を離すことができなかった。 こんな残酷な偶然があるはずはない・・・ 老婆の顔には深い皺が多数、刻み込まれていたが・・・ しかし、それは紛れもなく、四十六年前に別離した、わたしの細君だったのだ。
わたしは筆舌に尽くし難い心境で、いま八十回目のバースディを迎えようとしている。
|
Menu |