新学期が始まり、トレイシーはハイスクールの三回生となった。 父親が体罰同意書にサインをしたことで、宿題をさぼった娘は、早々とお尻をたたかれる羽目になった。
そして、トレイシーが罰を受けた日には、かならずヘレン先生からジェームズに連絡がはいるのだ。 だから父親は、娘のことはもう、何もかもわかっていた。
「おや、トレイシー、今夜の夕食は美味しくなさそうだね?
それに椅子の座り心地が悪いのかい?」
「ううん、なんでもないわ。パパの気のせいよ」
トレイシーは、しかめっ面をしながら、罰を受けた事実を悟られまいと精一杯に演技している。
ジェームズはそんな娘がかわいくて仕方がなかった。 しかし、そのために娘を甘やかすようなことはなかった。しつけのミスを再び繰り返す父親ではなかったのだ。
妻がいないことは大きなハンディだった。しかし、そこはヘレン先生の献身的なバックアップによって補われていた。
こうして、トレイシーは学校で、そして家庭で、まるで日課のようにお仕置きをされるようになっていた。
しかし、根が素直で感受性の強いトレイシーにとって、スパンキングは最高の良薬となった。 罰を遺恨に思うことはなかったし、同じ過ちを繰り返しそうになると、お仕置きを想い出し、頬を紅らめ、行動を自制できるようになったからだ。
問題児だったブルックともすぐに別れた。 トレイシーみずから、彼の許を去って行ったのだ。 なぜなら、ブルックの顔を見ただけで、お尻という体の部分を強く意識させられたからだ。
その後、トレイシーは日を追うごとに気品のある、美しい娘に成長していった。 中味が熟してきたことが、外見の美しさにも反映してきたようだ。
しかし、そんな娘も月に一度は父親の膝の上にのせられて、お尻をたたかれていた。 慎重なヘレン先生のアドバイスでは、解放してやるにはまだまだ早過ぎるらしい。
その頃、トレイシーはあれほど嫌がっていたお仕置きを素直に受けるようになっていた。
父親が睨みを利かしただけで、自分からスカートをまくりあげ、パンティをおろして、お尻を出すこともめずらしくなかったのだ。
こうして、ハイスクールを卒業する十九歳の秋になっても、まだお仕置きは続けられていた。 しつけを始めるのが遅かったので、致し方のないことだった。
そして、さわやかな秋の晴天の日。
父と娘はリビングル−ムで向かいあっていた。
「トレイシー! 今日はいい報告だぞ。おまえはハイスクールを卒業し、パパの学校も卒業したんだ」
「パパの学校? え〜、それって、どういう意味?」
「ははは、つまり、お仕置きから卒業したっていう意味さ」
「・・・・・・」
「おや! どうした? 嬉しくないのかい?」
「い、いやよ、あたし・・そんな・・パパのお仕置きがない生活なんて、考えられないわ」
「もう、おまえにはお仕置きの必要はなくなったってことだよ」
「まだ必要よ。だって、また悪いことをしでかしても知らないから」
「もう大丈夫だ。それにね、ババは男だよ。レディのお尻をまるだしにしてたたくなんて、失礼じゃないか」
「そんなことないわ、あたし、まだ子供よ。ねえ、お願い! せめて二十歳になるまでは、パパのしつけに甘えたいの、いいでしょ?」
「・・・・・・・」
「ねぇ〜、パパったら〜、お願い!」
そう言って、娘は立ち上がると、自分でスカートをまくりあげ、パンティをおろし始めた。
「お、おい! やめないか! これ、トレイシー!」
しかし・・優雅な娘は、もう父親の膝の上に俯向きに横たえてしまった。
ジェームズの目の前には、輝くばかりに美しい膨らみが、心を溶ろかすような曲線を描いて盛り上がっていた。それは何に例えようもなく新鮮で、艶やかな、そして魅力あふれる眺めだった。
「あたしね、今朝、パパの煙草を一本だけ盗んで、吸っちゃおうと思ったの。悪い子でしょ? だから、うんとお尻ぺんぺんして〜」
(ああ! なんてことだ!)
娘は、父親の膝の上で平手打ちを急きたてるように、色っぽいお尻を左右にくねらせている。
結局、ジェ−ムズは娘の嘆願で、お仕置きの一年延長を約束させられてしまった。
パシーン! パチーン! パチーン! パァーン! パシーン!
ジェームズはなんとも困り果てた表情で、娘のお尻をたたいていた。
(しかし、弱ったもんだ。 こんなことはヘレン先生にも相談できんぞ)
ジェームズは、また新たな悩みを抱えて途方に暮れるのだった。
そして、リビングルームでは、いつまでも、パン パンと小気味よいお尻の音楽が奏でられていた。
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