かくして新婚生活が始まったが、彼女は夫の愛情など鼻から求めていなかった。利発的な彼女は、財産目的で求婚されたことをかねがね承知していたからである。ただソフィ−のお尻が自分の所有物になればそれでよかったのだ。
ソフィ−はこの新しい母親にまったく馴染めなかった。亡くなった実母に較べるとあまりにも不格好で、性格は冷たく、細かいことにいちいちお説教するからだ。また継弟にあたるミシェルは幼くして、誰が教えたわけでもないのに、まるで大人が発する言葉を口にするような可愛げのない子供だった。母親に似て言語能力に優れた、おませでいやなおチビだったのである。
ソフィ−はしだいに反抗的な態度をむき出しにしていった。しかし、そんな彼女の態度はむしろ継母を大いに喜ばせた。 なぜなら、お仕置きの理由をいくらでも作ってくれるからである。
ソフィ−が最初にお仕置きされたのは十二歳の真夏のことだった。親に口答えをしたという理由で、継母の膝の上に乗せられ、真っ赤に腫れあがるまで平手でお尻をぶたれた。いくら泣いて哀願しても許してもらえなかった。
一方、マクシミリアンはかつてないほどのときめきを味わった。それはいままで膝にのせてきた、どの少女の体よりも魅力的で美しかったからだ。臀部は予想していたよりも遥かに成熟していたし、すんなりと伸びた長い脚はすでに思春期を思わせる発育ぶりだった。それにとてもかわいい声を上げて泣くので、それがたまらない魅力だったのである。
かくしてソフィ−は、この継母にいつでもお仕置きをされる運命になる。ソフィ−にとって、それは絶望的な家庭環境の始まりだった。そして更にこれに追い討ちをかける不幸な事故が起きたのだ。
父のロペスが愛人と旅行中、航空機墜落事故によって亡くなったのである。 原因は機体損傷とも左翼ゲリラによるテロともいわれたが、原因不明のまま迷宮入りとなった。
ソフィ−がこの家庭環境の崩壊によってどれほど精神的ショックを受けたかは言うまでもないことだ。 両親の死はもちろん、身寄りもないためにまったく赤の他人と一緒に暮らさざるを得なくなったのだから。
一方、マクシミリアンは夫に愛人がいたことが発覚して悲しむどころか憤怒した。しかし、誰の眼もはばかることなくソフィ−を教育できる立場にたったことをことのほか喜んだ。そしてソフィ−はここで継母への絶対服従が決定したのだ。
継母がいなければ誰も育ててくれる人はいないからだ。
かくしてソフィ−は中学生になってからも継母に厳しくお仕置きされた。
継母は決して食費はケチらなかった。なぜなら栄養分をソフィ−の肉体にたっぷりと詰め込んで、ふっくらと肉附きのいいお尻に育てあげるためだった。高価な食事の代償は自らの欲望を充足することで補われると考えていた。そんな中、ソフィ−は継母の期待通りに見事に成長していった。十三歳、十四歳、そして十五歳。背はどんどん高くなり、新調した衣服はわずかの日々でサイズが合わなくなってしまった。心はまだ子供なのに体のほうがどうも言うことを聞かなかったのだ。
しかし、それらは継母を大いに喜ばせた。膝の上にのせるたびに素晴らしく成熟していく臀部を眺めながら、小学校では味わえなかった新しい発見と驚きがあったからだ。
ハイスク−ルに通う頃には、ソフィ−はもうすっかり成熟した娘になっていた。 まだあどけなさを残した美貌とは対照的に、肉体のほうは大人顔負けの成熟ぶりだった。形のいい豊満な胸。深くくびれた腰。そして見事に膨らんだ豊かなお尻。またほどよい肉付きを帯びて成熟した長い脚線。それらは衣服の上からでもわかるほどに、眺める人の眼をうっとりさせる魅力だった。
この恵まれた美貌とプロポ−ションで、本来なら素敵な彼氏と出会い、ロマンチックな恋をして青春を謳歌できるはずだ。 しかし、そんな彼女の青春の芽をことごとく、摘み取るのは厳しい継母のしつけだった。継母はソフィ−が二十一歳で成人するまで異性との交際を固く禁じていた。そして厳しい門限で縛り上げ、四六時中、厳格なしつけの目を光らせていた。
ソフィ−の帰りが遅いと心配の余り、部屋の中を熊のように歩きまわったものだ。継母にとっては、かわいい小鳥をよその若者に取られるのが気が気でならなかったのである。
そんなわけでソフィ−が門限を破って帰宅した日には、特に厳しく罰を与えた。
年頃の少女にとって、アフタ−スク−ルを楽しむことは青春の1ペ−ジだ。ソフィ−はときに叱られるのを覚悟で夜帰りすることもあった。しかし、ドアを開けると、いつもそこには鬼のような形相をした継母が突っ立っていた。そこで「ピシャリ!」と娘の頬を平手打ちにするなら、どこの家庭でもよく見られる光景だ。
しかしソフィ−の場合、いまだに子供扱いされて、継母の膝の上にうつぶせに乗せられ、厳しくお尻をたたかれて罰せられた。しかも、お仕置きのときには、すっかり大きくなったお尻をいつも丸裸にされるのだった。
ロマンチックな恋を夢みる年頃の少女にとって、肉体のこの部分を折檻されることは、全ての夢を打ち砕かれるほどの屈辱だ。とりわけアルバ−トと恋に落ちてからは尚更のことだった。ブロ−ニュの森で抱きしめられ、唇で愛し合った夜も門限を破って継母にこっぴどくお尻をたたかれた。しかも、愛し合ってわずか三十分も経たないあとのお仕置きだった。こんなことは一気に惨めな子供に突き落とされたような気分だ。
いまやお年頃のソフィ−にとって、継母のお仕置きは苦痛よりも屈辱のほうが遥かに大きくなっていたのである。
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