巴里の憂鬱・第五章
屈辱のお尻打ち




「お黙り! ミシェル。それならおまえだって、あとでお仕置きしてやろうか? お姉さんはね、さっきのいたずらだけでお仕置きされるんじゃないんだ。もっと悪いことをしたからお仕置きされるんだよ」

しかし、ミシェルの泣き声は止まらなかった。その顔は後悔に苛まれた、気も狂わんばかりの顔だった。

ソフィ−は体をねじると、幼い弟を見やりながら慰めた。


「 泣かないで、ミシェル。お姉さんはね、いけないことをしたから、お母さまにお尻をたたかれてお仕置きされるのよ」

「 あ〜ん・・だってボクのせいでしょ、ボクのいたずらのために・・」

「 違うのよ、お母さまがおっしゃる通り、ほかにもたくさんいけないことをしたの。だからお仕置きされるの」

「 お姉さんも、ボクのようにパンツを脱がされるの?」

「 そうよ、下着をおろしてお仕置きされるのよ。二度といたずらしないように真っ赤に腫れあがるまでお尻をたたかれるのよ」

そう言って向きを直したソフィ−は、すっかり覚悟を決めたようだった。

しかし、ひねくれた継母は、いまの言葉がこれから幼い弟に曝け出す恥態を前に、ミシェルの心を準備させるための、はかない言い訳に感じられたのだ。そう思うとますますサディストの血が騒ぐのだ。


「 ソフィ−! ぐずぐず言ってないで、さぁ! お尻をだしなさい!」

何度も聞かされている言葉だが、幼い弟のいるところではこれほど屈辱的な命令はなかった。一度は覚悟を決めていたソフィ−だが、さすがにもじもじしていると、再び母親の大声が部屋中に鳴り響いた。


「 ソフィ−! 早く大きなお尻をお出し! 手間をかけさせるんじゃない!」

ソフィ−は短いスカ−トを捲り上げ、震える手でパンティを下ろした。そして、再び垂れ下がったスカ−トを一番上まで捲り上げた。

そこで、ミシェルの眼の前には、白桃のように美しい見事な尻が曝け出された。そして、継母の眼の前には下腹部にたっぷりと生い茂った若草が青春の香りをいっぱいに漂わせて露出された。

ソフィ−は悲しそうに眼を閉じていた。長い睫毛は涙に濡れ、高く突き出た、形のいい鼻はそれでもまだプライドを持っているかのようにみえた。そして小さな唇は小鳥のそれのように、かわいく震えている。

( ああ・・なんて美しい子なんだろう! 苦痛と屈辱に怯える少女って、なんてかわいらしいんだろう!)

継母は感動せずにはいられなかった。実際、ソフィ−はいかなる環境におかれても、表情を変えるたびにそれぞれの美しさがあった。

(ああ、私はこの世で最も美しい娘を教育しているんだ。この子は絶対、誰にも渡さないよ、渡してたまるもんか)

 

覚悟を決めたソフィ−は長い髪を手で掻きわけながら、継母の膝の上にうつぶせになった。その色っぽい仕草はとてもこれからお尻をたたかれる少女とは思えなかった。

ソフィ−の眼前には三つの原因が並べられている。左側に成績表、右側にガラスの破片、そして真ん中にはアルバ−トがいた。真後ろのミシェルに裸の尻を見られるのも苦痛だが、恋人に恥ずかしい姿を見られているようで更に屈辱は増すばかりだった。

継母はあらかじめ用意していた高さ二十センチほどの小台の上に右足をのせた。こうすることでソフィ−のお尻はうんと高くなり、空中にこんもりと盛り上がるからだ。

更に左腕を娘の腰に廻してしっかり締めつけたので、ソフィ−のお尻はいまや理想的な形となり、若さ溢れるばかり豊かな曲線をえがいて盛り上がった。

継母はしばらく、その膨らみにうっとり見惚れていた。久しぶりに味わう白桃は以前にも増してさらに実が熟したようだった。そして長々と伸びた脚線の美しさは何度みても見飽きることはない。頬ずりしたい欲望をどうにか抑えた継母は、やがて「母親の仕事」に取りかかった。


「 ソフィ−! いつものように両手を頭の後ろに回して組むんだ。まずは成績で三十発、そしてガラスで三十発、最後は淫行で四十発だ。いいね、はじめに成績表をよく見るんだよ、そしてじっくり痛みを味わいながら反省なさい」

母親は右手を振り上げようとしたとき、ミシェルの悲しくも驚きに満ちた表情が目に入った。それはこの場の光景が信じられないという表情だった。


「 ミシェル! おまえは算数がまるでダメだったわね。そこで立っているだけじゃ、能がないから、おまえは勉強するんだよ。いいかい、お姉さんがたたかれる回数を数えるんだ、いいね、但し声は出さなくてもいいよ。お姉さんが恥ずかしいだろうし、邪魔だからね」

「・・・はい、ママ」

消え入りそうな声でミシェルは答えた。

再び、右手を高く振り上げた継母は、丸々と張り切った膨らみに最初の一撃を放った。


パシ−ン!


その瞬間! 継母は我を忘れた。久しぶりに聞く絶好の音楽だったのだ。
そして、右、左、谷間の境界線という具合に娘の若いお尻を激しくたたき続けた。


パチン! パシン! パシン! パチン! パ−ン! パ−ン!


「 あぁ〜ん、いたぁ〜い! お母さま! ごめんなさぁ〜い! 許してくださぁ〜い!・・」


ソフィ−は最初から哀れな声で許しを求めた。

いつもそうだった。こんなに大きくなっても子供向きのお仕置きにいつも泣き叫び、暴れるのだった。しかし継母にとっては、そこが彼女のたまらない魅力でかわいかったのだ。


パシン! パ−ン! パチン! パ−ン! パチン! パチン!


「 あ〜ん、そんなに強くぶたないで〜! いたぁ〜い! あ〜ん」

「 お黙り! ソフィ−、 おまえはいつもそうなんだ。これくらいのことでヒィ−ヒィ−言うんじゃない。おまえはお仕置きされる子供の模範として、弟にそれを示さないといけないんだよ。そのためにミシェルを立ち会わせているんだ。それなのに・・・これじゃ、弟のためにならないじゃないか?」


パチン! パ−ン! パチン! パシン! パチン! パチン!


そして、やっと三十発目が終わった。ソフィ−はさんざん泣きながらも下半身だけはしっかり閉じていた。いつもなら、もっと暴れるのだ。しかし、幼い弟の眼の前で、姉としてのプライドが許さなかったのだ。


「 さぁ、今度はガラスだよ、いいね。・・ミシェルちゃんと数えたかい? おまえもよく見ておくんだよ、いたずらすれば、この子・・いやお姉さんのようにお仕置きされるんだからね。決してひとごとと思ってはいけないよ」

「 ・・・・・・・・ 」

ミシェルは真っ赤に染まっていく姉のお尻を見て、心がひどく痛んでいた。そのために返事すらできなかった。そして、二回目のお仕置きが始まった。


パシン! パチン! パチン! パシン! パチン! パチン! 


「 あ〜ん、あぁ〜ん、ヒィ−、いたぁ〜い、許して〜」


四十発を過ぎたころ、ソフィ−は苦痛のあまり、お尻を左右に激しく振り始めた。継母にとってはいよいよクライマックスがやってきたのだ。なぜなら、ソフィ−の赤く染まったお尻のダンスはたまらなく魅力的で色っぽいからだ。

そして、五十発を数えると、大きな娘は両脚を交互に蹴り上げて、まるで小さな子供のように暴れだしていた。そのうしろではミシェルが再び、泣き出しそうな顔でその場の光景を見つめている。


パシン! パチン! パ−ン! パチン! パシン! パチン!


そして、やっと六十発目が終わった。

「 ソフィ−! おまえはこんなに大きくなって恥ずかしくないのかい? ミシェルだってこんな暴れやしないよ、少しは姉らしいところを見せないとだめじゃないか?」

継母は言葉で娘をせっかんした。そもそも幼い弟の前でお尻をたたかれて、どうして姉らしくできようか? 
ソフィ−にとって、この辱めはもう限界に近かった。


さあ、最後の罰だよ、これは最も重い罰だからね。その写真の青年をよく見るんだ。いいかい、そして歯を食いしばるんだ」

「 やめて〜! お母さま〜! いや〜!」

「 何なの? ソフィ−! おまえ、まさかお仕置きを中断して尻の痛みを和らげようとしているんじゃないだろうね?」

「 違うの! あぁ〜ん! お母さま、お願い! もうそこはたたかないで」

「 ・・・・・・・・」

「 お願い! だって、とっても痛いの・・・」

「 そこって、どこなんだい?」

何とも厭味たっぷりのとぼけた声で継母は言った。


「 ・・・・・・・・ 」

「 そこって、どこだと聞いているんだ!」

「 お、お尻です。だって、とっても痛くって、もう我慢できないの、あぁ〜ん、許して!」

「 はは〜ん、わかったよ、そういうことなんだね、おまえは恋人を前にして大きなお尻をたたかれるのが恥ずかしいんだ。しかも尻をひっぱたかれる理由なんだから尚更だ。そうと違うかい! はっきりお言い!」

「 だ、だって、痛いものは痛いんです。でも・・あの・・その・・おっしゃる通りです。だって、とっても恥ずかしいんです。お母さまにも、あたしぐらいの年頃があったはずです。それなのに・・どうしてわかってくれないの・・どうしてこんなに辱められなければいけないの・・あぁ〜ん! もういや〜!」

「 おまえ、いまの口の利きかたは何だい? ええ? どうせ、このたっぷり色気づいたお尻でその坊やを挑発したんだろ! 父親に似てまったく好色な娘だよ。でもそうはさせないよ、おまえのお尻はね、男を誘惑するためにあるんじゃない。ここはね、私の厳しいしつけを受けるためにだけ存在するんだよ! わかったかい! わかったら返事おし!」

「 ・・・・・・・・」

「 返事おし!」

「 ・・・はい」

この切ない少女の哀願は考慮されるどころか、反抗と受けとめられ、平手打ちの回数は増やされてしまった。あと四十発で済むところが更に三十発追加されたのだ。


「ソフィ−、 私がもし、おまえの頬をこれだけひっぱたいて、その美しい顔が歪んでしまえばどうなる? おまえは街を歩けやしないし、私だって世間のおまえのファンから恨まれるじゃないか。でもお尻なら安全だし、どんなに酷くなってもスカ−トやパンティで隠れるんだからね。少々痛くても涼しい顔で歩いていればいいんだ。どこの家の娘だって、それくらいの演技はしているんだよ、それとも何かい、私以外の場所でパンティを下ろさないといけないことがあるのかい? ええ!」


「 ・・・・・・ 」

「 まあ、それはいいだろう。想像しただけで気分が悪くなるんだよ 」

自分の言葉でみずから嫉妬心を燃え立たせた継母は、再び渾身の力を込めてたたき始めた。
これこそが最も妬ましい、いや、最も悪い行いだからだ。


パシ−ン! パチ−ン! パシ−ン! パシ−ン! パチ−ン! パァ−ン!


「 あぁ〜、もう二度と口答えはいたしません、許して〜、いたぁ〜い」

この光景を眼のあたりにしていたミシェルは両手で顔を覆っていた。もうとても見れる状態ではなかったのだ。ソフィ−のお尻は余すところなく、まんべんなく折檻されて真紅に染め上げられていたからだ。
それでも継母の平手打ちは止むどころか、ますます酷くなり、ムッチリした太腿にまで攻撃を加えるようになっていた。


ピシ−! ピシ−! ピシ−! ピシャ−! ピシャン! パシャ−!


「 あぁ〜、お母さま〜、わたしが悪かったのです、あ〜、も〜、もう二度といたしません・・・お願い、もう〜、堪忍してください、あぁ〜、おお〜、いたぁ〜い・・・」

哀れなソフィ−は激しく尻をくねらせながら、両脚を空中に蹴り上げていた。そして尻の穴や神秘の扉はことごとく曝け出されていた。その姿は十八歳の少女というより、まるで十歳にも満たない小さな子供そのものだった。涙はとめどもなく、ポタポタと滴り落ち、たった一枚の「思い出」はまるで雨の中に晒したように滅茶苦茶になってしまった。

更にしつこくたたかれて、やっと打つ手が止んだ。ソフィ−の尻はもう限界だったし、継母の掌も弾力性のある肉を相手にすっかり腫れあがってしまったのだ。

ミシェルは全身を震わせていた。幼い子供にとって、この凄まじい光景は恐怖でしかなかった。


「 さあ、立ち上がるんだ、そしていつものように、スカ−トをもって上げたまま、部屋の隅に行くんだ。そして、壁に向かって立つんだよ。今、ちょうど二時だから、三時のチャイムが鳴るまで立ってなさい!」

ソフィ−はよろよろした足取りで部屋の隅まで行くと、真っ赤に腫れあがった見事な尻を曝したまま、惨めに立たされた。


「 ミシェル、ところでおまえの処置だが・・まあ、それはいずれ考えるとしよう、ママはね、今から自治会の会合にでかけて、夜まで帰らないからね、来客があれば、おまえが対応するんだ。お姉さんは三時まで動けないんだからね、それまではおまえが留守番役だよ」

「 ・・・・・・・・ 」

「 あ、それからね、ミシェル。おまえは国語の成績も悪かったね、今から書き取りの勉強をするんだよ。内容はええっと・・・(僕のお姉さんは悪いことをして、ママにお尻をたたかれました) どうだい? いや、待てよ、それよりも・・・(僕のお姉さんは十八歳にもなって、いたずらした罰にお尻をたたかれて立たされています)・・これだ! これがいい! これを二百回書くんだ。わかったね、ちゃんと綺麗な字で書かないと何度でも書き直しだよ、いいね、それからもしスペルがわからなければ、お姉さんによ〜く聞くんだよ」

「 ・・・・・・・・ 」

「 それと、夏休みの宿題で出されている絵日記だがね、いまのことをしっかり書いておくんだよ。お姉さんは顔も体もとっても綺麗だからね、上手に絵を書かないとおまえがお姉さんに叱られるんだよ。色鉛筆は持ってたね、肌色はあったと思うが・・・赤色も随分と使うだろうよ、もし赤がなければ、ママが買ってきてあげるからね、では頼んだよ」

そう言って、バッグを手にした鬼女は、異常な興奮も冷めやらぬまま、慌ただしく外出してしまった。

 

うぅ・・うわぁ〜ん、あぁ〜ん、あぁ〜ん!


ソフィ−は大声をあげて泣き出した。まるで赤ん坊のように。

洟を垂らしながら、嗚咽を交えて、けたたましく号泣した。そして同時にミシェルも大声で泣き始めた。




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