巴里の憂鬱・第八章
野外スパンキング



こども広場はしんみりとしていた。人の気配もなかったが、継母はひどく興奮し、ソフィ−の胸は不安でいっぱいだった。

継母はかねてより目的の長椅子にソフィ−を引っ張って行った。ここは電灯の真下にあった。しかも電球の直径が小さいためにソフィ−を膝に乗せたとき、むき出しのお尻だけに集中してライトが直撃するのである。今夜、ソフィ−を連れてくるのはこれで三回目だ。もう過去の二回で、いろんな遊戯設備を利用して実験済みだった。そしてここが継母の最もお気に入りの場所になったのだ。

ソフィ−はもう継母の膝の上にうつぶせに押さえられていた。継母は息をのんでソフィ−のミニスカ−トを捲り上げた。すると純白のパンティに包まれた豊かな尻が現れた。

「 おお!・・」

継母は思わず声を発した。そして震える指先でパンティをゆっくり引きずり下ろした。


「 ああ! なんて新鮮な果実だろう! 外で見るこの子のお尻も完熟した白桃そのものだ!」

愚かな母親は歓喜に打ち震えた。かれこれソフィ−が十二歳のときから、この果実を生育してきたのに見飽きるどころか、環境を変えるだけでこれほど新鮮に賞味できるのだ!

そして膝丈の黒ストッキングに包まれた、長くて美しい両脚が白桃をよりいっそう引き立てていた。


「 ソフィ−、おまえは昨夜、五十五分も門限に遅れたわね、だから五十五発だよ、わかってるね?」

「 ・・・はい、お母さま」


パン! パン! パ−ン! パ−ン! パチ−ン! パシ−ン!


「 あぁ〜、あん、いたぁい、あん、あぁ〜、あん・・」

「 さあ、ソフィ−、もっと声を出してもいいんだよ、そのかわいい泣き声を人に聞かれてもいいんならね」


しかし、声の大小など問題ではなかった。それよりもお尻の音楽が恥ずかしいくらいに大きかったのだ。しかも、しんみりと
冷えきった環境の中では、恥ずかしい音はこだまして倍加されるのだった。


パチン! パチン! パシン! パチン! パ−ン! パチン! 


「 あぁ、お母さま、いたぁい、もうやめて・・あぁ〜ん、恥ずかしい、あん・・」

「 何言ったか、聞こえやしないよ、声より音のほうが大きいんだからね。・・ソフィ−、私はね、おまえが成人するまでは教育する義務があるんだよ、その間にもおまえの体はますます実が熟すだろうけどね、おいたをすれば、いつだってここだよ」


パ−ン! パチン! パチン! パ−ン! パシン! パチ−ン! 


「 あぁ〜ん! あぁ〜、いや〜、いたぁ〜い、許して〜、あん・・」

ソフィ−は泣き声こそ小さかったが、相変わらずお尻を振り、両脚を交互に蹴り上げていた。


「 おやおや、下半身のほうは、ちっともお行儀がよくならないね、これ! じっとおし!」


ピシ−! ピシ−!


継母はソフィ−のムッチリした両腿を鋭く打ちつけた。

そのときだった!
杖をついた八十歳くらいの老婆が広場を横切ろうとしていた。老婆は長椅子の親子に眼をやると、腰を伸ばして足を止めた。 


「 あぁ〜ん! いやぁ〜!」

老婆の存在に気づいたソフィ−は恥辱の悲鳴をあげた。

しかし、そのために継母にも老婆の存在を知らせる結果となった。こうなっては後の祭りだった。
継母はソフィ−の教育を始めて以来、いまや最高の美酒に酔ってきたのだ!

継母は渾身の力を込めて娘の尻をたたいた。そして、ソフィ−の悲鳴はどんどん大きくなっていく。


パシ−ン! パシ−ン! パチ−ン! ピシ−ン! パシ−! パチ−ン!


「 あぁ〜、いたぁ〜い! いたぁ〜い! あぁ〜ん、いやぁ〜!」


老婆はヨロヨロした足取りで親子のほうに近づいてきた。そして、最後の五十五発目が振り下ろされたとき、老婆は向かいの長椅子に腰を掛けていた。


「 今晩は、奥様。あんた、まだ若いのに随分、娘さんを厳しくしつけてらっしゃいますな」

「 ええ、私はいくら嫌われても、この子が立派に成長してくれれば、それでいいんですよ」

「 あんた、偉いわ、いまどきの母親にしちゃあ、珍しく教育熱心じゃわ」

「 こんなことで褒めていただけるなんて、私、光栄ですわ」

継母は本当に嬉しそうに答えた。


「 ところで・・このお嬢ちゃまは、お幾つ?」

「 ええ、十九歳になったばかりなんですよ」

「 あら、そうかね。まあ、年寄からみれば、まだほんの子供だがね。それにしても、いいスタイルをしてるし、きれいな娘さんだね」

そう言って、老婆は立ち上がると、ゆっくりとソフィ−の顔のほうに廻った。

そして、ハンカチで涙に濡れた娘の頬を優しく拭い始めた。


「 お嬢ちゃん、おいたをしたんだろ? 今夜は母さんにたっぷりとお尻を暖めておもらいなさい。母さんの手が憎いかい?
でも、そのうちきっと、憎らしい手に感謝する日がくるんだよ」

老婆はショルダ−バッグの中から、飴をひとつ取り出すと、ソフィ−のかわいい口を開けさせて中に入れてやった。

そして、ソフィ−の頭を優しく撫でると、ニッコリ微笑んで、その場を去って行った。

ソフィ−の瞳から大粒の涙がこぼれた。いくら老婆とはいえ、こんなことは死ぬほど恥ずかしい思いだった。


(ああ・・どうして大人たちは年頃の少女をこんなにまで子供扱いするんだろう)


ソフィ−はお尻の痛みと抵抗できない悔しさに、口の中に飴を含んだまま、しゃくりあげるのだった。



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