Peeping Time

The Introvert

 観察日誌




翌日、
わたしは頻繁に隣の部屋を覗いてみた。
夏という季節も幸いして、ローラは部屋の中にいるときは、ほとんど下着のままだった。

ローラの肉体は、思春期の少女らしく、独特の肌艶をしていてなんとも美しかった。
また想像にも増して発育がよく、わたしの眼を虜にした。

胸はよく膨らんでいるし、腰もくびれていて、脚はすらりと長かった。
それにムッチリしたお尻は、この年頃にしては随分と成熟していて、形も見事なものだった。
とりわけ、おへその隠れる真っ白なニッカーズは、私の欲情を激しく昂ぶらせた。

わたしは勃起した。

その後も、わたしは覗き見を満喫した。どんなエロチックな好色本でさえ、この現実に勝るものはないのだ。
覗き窓には、30センチほどの奥行きをもった棚があるが、ここにワインと灰皿を常備し、「憩いの場所」とした。

女の子とあって、とにかく鏡の前に立つことが多かった。
ときには、丸裸でわたしの眼のまえにせまってくることもあった。
そんなとき、わたしは思わず息を呑んだものだ。
また、偶然だろうが、よく眼と眼が重なり合うのだった。わたしは、いつもびっくりして視線をそらせてしまった。

腋毛を剃ったり、下腹部に揃ってきた陰毛を手入れしたりすることもあった。
妙なお色気が、わたしの「もの」を刺激した。


一週間が過ぎた頃には、ローラもわたしの家にだいぶ馴染んできたようだ。
特にビデオに興味を持ったようで、よくわたしにおねだりをしたものだった。


「おじさん、もっとほかに面白いビデオはないの? もうあそこにあるのは飽きちゃったわ」

「ちょっと古いが、おじさんが子供の頃に見ていた漫画で、今はビデオになっているものがあるんだよ。それを観るかい?」

「えぇ〜、いやだわ、そんな化石のようなもの。新しいのを買ってぇ〜」

「わがまま言っちゃ、だめだよ。とりあえず、いまあるのを観てからにしなさい」

「いやよ、だって・・・」

「め!」

わたしが睨みを利かせると、ローラは身を竦ませたふりをして、私の古いビデオを五本ばかり、部屋に持ってかえっていった。


ローラを迎え入れるまでのわたしは、よく彼女のお尻をひっぱたいている光景を想像していたのだったが・・・今はまだ、そんなことを考えている余裕はなかった。とにかく、夏休みが終わるとローラをミドルスクールに入れなければならなかったからだ。

わたしは、彼女と相談したうえで、私立の女子校に入学させることにした。
ここは少々学費は高かったが、ハイスクールまでエスカレーター方式で進学できるので、途中で余計な心配をしなくても済むからだ。
それに女子校を選んだのは、少しでも悪い虫が寄生しないように、との思惑もあった。

いまどきの私立にしては、非常にしつけの厳しい学校で、悪い女生徒たちは先生にお尻を鞭打たれたり、パドルでお仕置きされることもめずらしくなかったようだ。わたしは、ローラを淑女に育てあげるには、相応しい学校だと思ったし、そのためには高い授業料も惜しまなかった。

しかし、実のところは、彼女が学校で罰を受けたり、或いは他の女生徒が罰を受けるのを見たりして、少しでもそれに慣れさせることが最大の目的だった。


ある日のこと。

ローラは、テレビのまえで俯伏せになって、ビデオを観ていた。

ある場面で、テープを「巻戻し」にすると、また「再生」にしていた。そして、同じことを何度も繰り返しているのだ。

テレビの画面をよくみると、先日わたしが与えたうちの一本で、たしか見憶えのあるシーンだった。

白いブラウスに黒のジャンパースカートを穿いた十五歳くらいの女の子。
門の前で、少しためらったあと、家の階段を上っていった。

玄関には如何にも厳しそうな母親が、しかめっ面で娘の帰着を待ち構えている。

そして、女の子が玄関に入ったところで、母親は娘をひっつかまえると奥の部屋に引っ張りこんでいった。

次のシーンだった。

女の子が母親の膝にのせられて、スカートの上から、こっぴどくお尻をひっぱたかれていた。
門限破りの少女が、親にお仕置きをされているシーンなのだ。

このあと、ローラは実に興味深い行動に出た。

まず、テープをお気に入りの場面で静止画像にした。

それから、四つん這いになると、お尻を高く突き出して、右手をうしろに振り上げ、自分の尻を叩き始めたのだ。


パン! バン! パン! パン!  パン! パン!


わたしは思わず息を呑んだ。

ローラはその後、何度も同じ行為を繰り返した。それは少々、気が狂ったのではないかと思えるほど、激しい打ち方だった。

こちらを向いたときのローラの顔をみて、わたしは驚愕した。

目は閉じているように見えたが、よくみると薄目を開けていて、淫らに口を尖らせていた。

それは、いつものあどけない少女ではなく、クライマックスに達した熟女のような表情だった。

ローラは明らかに興奮していたのだ。

彼女の体内にこのような性癖が宿しているとは、まったく想像もつかなかったことだ。

一方、わたしは煙草をのみながら、無気味に微笑んでいた。
この先、どうなるかはわからないが、彼女が自ら進んで、わたしのお仕置きを望むような娘に育ててやろう、と思った。

わたしは、生まれてこの方、これほど強い目的意識を持ったことはなかった。

そして、できるだけ早く、それを実行に移すことにした。



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