Lure ・ 第二章
頭隠して尻隠さず




メアリ−は夫との会話を思いだしていた。

「 娘を罠にかけるなんて、囮捜査と同じじゃないか、自分の娘を信用していないってことだぞ」

「 あなた、それは違いますわ、あの年頃になると要領がよくなるんです。つまりお仕置きされたときのいたずらなんて氷山の一角なんですよ。それならば、体内に潜む悪魔を誘き出して、それを退治してやることも親の重要な務めなんじゃないですか」

娘の教育論になると、ジョ−ジは妻に頭が上がらなかった。なぜならメアリ−が昔、娘だったのだから。経験論を持ち込まれると、それに従うしかなかったのだ。

バスル−ムでは、ケイトが気持ちよくシャワ−を浴びていた。

(あのベッドの下の黒い包装紙の中には何が入ってるのかしら。どうも黒ってのが怪しいわ。だって外から見えなくしてるってことだもん。そもそも包んでること自体が変よ。これはかなり内容の濃いものね、きっと。お母さまには夜まで働いてもらって、その間、あたしは楽しんでやるんだから)

ケイトはシャワ−を止めると、バスタオルで全身の水分を拭き取った。そして下着をつけるのさえ、もどかしく素っ裸のまま、寝室に駆け込んだ。

脚付のダブルベットは奥行きが広かった。黒い包装紙は一番奥に置いてあったが、それがますます娘の好奇心をそそらせた。
もちろん、それが「罠」だなんて知る由もなかった。

しかし、手を伸ばしても届かない。それに床とベッドの間は、わずか三十センチほどの隙間しかなかった。それでも見たくてたまらないケイトは、四つん這いになって、しゃがみこみ、まずベッドの下に頭を突っ込んだ。そして膝を立てたまま、ゆっくりと前に進んでいった。あともう少しだ。何とか指が触れるところまで来て、前に進めなくなった。ケイトの発育した大きなお尻が進入のじゃまをしているのだ。


「 もう、あなたって子はいつも迷惑なんだから・・」


ケイトは自分のお尻に怒っていた。いたずらすれば、母親にしつこくたたかれるし、好奇心を満たすことさえ妨害される。
ケイトにとって、そこは男性の目を惹くことと、座ること以外は全く無用な存在だった。
それでも何とか指で紙の端をつかむことができた。

その時、メアリ−が足音を忍ばせて、半開きのドアから部屋に入ってきた。


(まあ!なんてかっこうなの!)


メアリ−は驚きのあまり、開いた口が塞がらず、しばらく呆然と立ちつくしていた。

しかし・・・娘の痴態はあまりに色っぽく、悩殺的な見事な眺めだった!

(ああ、私の体がもしこの子と同じだったら。夫だって「元気」になるかも知れないでしょうに)

メアリ−はいかに自分の娘とはいえ、同性として激しい羨望と嫉妬にかられるのだった。

しかし、今はそんなことを考えている場合ではない。


「 ケイト!そこで何してるんだい!」


突然、部屋中に大きな怒号が鳴り響いた。

娘は驚きのあまり、はっと顔をあげようとして、ベッドの底部に頭を打ちつけた。


「 財布を忘れたので戻ってきたら、このざまだ。これ!じっとおし!動くんじゃない!」

「 あぁ、ごめんなさい、お母さま」

「 ケイト、頭隠して尻隠さずとは、こういうことを言うんだよ」

「 あぁ〜、いやぁ〜ん、恥ずかしいわ」

「 おまえはまだわからないんだね、私はその見るに堪えない破廉恥なポ−ズだけを言ってるんじゃないんだ。おまえは親の前では要領よく、いい子に振舞っているつもりかも知れないけど、陰でいたずらしてるのは、とっくにばれてるってことだよ」

「 ・・・・・・・・・・??」

「 とにかく、大人の本を読むなんて最低だね、これで成績が下がった原因もよくわかったよ」

「 ごめんなさい、あたし、もうこんなことはしませんから、ここから出させて、お願い」

「 まあ〜、それにしてもいい眺めだね、お尻の穴が丸見え! ケイト、今日のお仕置きは久しぶりに浣腸にしてあげようか?」

「 い、いやよ、お母さま、そんなのいや、浣腸なんて絶対いや〜!」


娘は浣腸という言葉を聞いただけで半狂乱になった。あれほど惨めなお仕置きはないからだ。


「 ほう〜、それなら、いつものようにお尻をたたかれるほうがいいんだね」

「 は、はい。浣腸だけは許してください、どうかお尻をたたいて、お願い!」

「 おやおや、自分からお仕置きのお願いかい? ずいぶん素直になったもんだね、それじゃあ、たっぷりお尻をたたいてやるから覚悟おし!」

「 ・・・あぁ〜ん・・強くぶたないで」


ケイトはお仕置きされる前から、早くも泣き出しそうになっていた。


「 あ!そうだ!いいこと思いついたよ、おまえは膝の上にのせられるのを随分いやがってたね、子供扱いだって。だったら、これからはここで、今とまったく同じ環境でお仕置きしてやろうかね?」

「 いゃあ〜! やめて! こんな恥ずかしいポ−ズ、絶対いやです、お願い! 膝にのせて」

「 恥ずかしいポ−ズだって? 自分が好きで取ったポ−ズなんだよ、それにやっぱり膝の上がいいのかい?」

メアリ−は娘をかわいらしく思った。肉体はすっかり成熟しているとはいえ、話を交わしているとまだまだ子供なのだ。
しかし、ここは厳しくお仕置きしておかねばならない。


「 今日だけはこのポ−ズでおしおきだよ。さあ、心の準備はいいね」


パシ−ン! パチ−ン! パァ−ン! ピシ−ン!


「 あぁ〜ん、いたぁ〜い、いたぁ〜い、ごめんなさ〜い、もうしません・・」


ケイトはまるで小さな子供のように泣き叫んでいた。しかし、そんなことで容赦する母親ではない。平手打ちはますます強く、新鮮な若々しい尻肉に振りおろされた。


パチ−ン! ピシ−ン! パシ−ン! ピタ−ン!


「 あぁ〜、許して〜、いたぁ〜い、もう、やめて〜」


今日の母親の折檻はふだんにも増して痛かった。いつもはたっぷり付いている臀肉が浅ましい前屈みの姿勢によって、伸張して薄くなっているためだ。

そして、八十回もたたかれてやっと打つ手が止んだ。


「 さあ、そのままの姿勢で、いいと言うまでじっとしてなさい。そして反省するんだよ」


ケイトはお尻も痛かったが、それ以上に死ぬほど恥ずかしかった。真後ろで母親がずっと眺めているのだから。

そして一時間もたってから、やっと恥ずかしいポ−ズから解放された。
ベッドから出てきたケイトの美しい顔は涙で
くしゃくしゃになっていた。

メアリ−はそんな娘を愛しく抱きしめて、涙を拭ってやった。




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